
日本では1991年3月に公開された映画『掟』。
この記事では、映画『掟』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
数年間放浪の旅をしていたサガは、村へと帰ります。けれど、そこで待ち受けていたのは、許嫁のノグマが、父親の第二夫人にされたという事実でした。
サガとノグマはお互いに通じ合っていたため、隠れて会うことを繰り返します。しかし、その逢瀬もすぐに村人に知られてしまいます。
その結果、サガは村の掟に従って、処刑されることが決まってしまいます。
映画『掟』のあらすじ(ネタバレなし)
サガという名前の青年は、数年間の放浪の旅の末、地元の村へと帰ってきました。しかし、サガの許嫁であるノグマは、父親の第二夫人になっていました。
そのため、帰って来たサガは、村では歓迎されません。そして、ノグマが強制的に夫人にされたことを知ったサガは、隠れてノグマと会うようになります。けれど、そのことが周囲にバレてしまい、サガは掟によって処刑されることが決まりました。
ただ、処刑を担当する弟のクグリは、サガを逃がします。そして、後からやって来たノグマと、サガは一緒に生活を始めます。そんなある日、サガの母親が危篤だという知らせが届きます。
映画『掟』のみどころ
この作品は、ブルキナファソの文化を知れるのが魅力です。あくまでもフィクションですが、一夫多妻制や、村によって厳しい掟が定められているなど、現実的なアフリカの文化が描かれます。
そして、撮影はアフリカで行われ、泥と藁で作った家が登場するなど、アフリカらしさを感じられるのも魅力と言えるでしょう。また、非常に考えさせられる作品でもあります。
村の掟に従うのか、それとも自身の願望を優先させるのか、テーマ自体が非常に重いです。自分がサガの立場であったらどう考えるのか、どのように行動するのかを想像しながら視聴すると良いでしょう。
映画『掟』の解説
「掟」は、1990年に公開された作品です。ブルキナファソとスイス、フランスの合作となっています。舞台となっているのはアフリカのブルキナファソで、土着的な掟がテーマです。
そして、特徴的なのは、プロの俳優を起用していない点です。主演のラスマネ・ウエドラオゴを始めとして、全て素人がキャスティングされています。外国人をキャスティングするわけではなく、舞台となるブルキナファソの人が起用されました。
そして、第43回のカンヌ国際映画祭に、コンペティション部門で出品されています。その結果、グランプリを受賞しました。
映画『掟』の感想
「掟」は、遠いアフリカが舞台の映画ということで、日本ではあまりメジャーではありません。しかし、カンヌ国際映画祭のグランプリを取るなど、世界的な評価は非常に高いです。
そして、アフリカらしい文化を見ることができます。そのため、欧米以外の異文化をテーマにした名作映画を見たいという人におすすめです。
映画『掟』の登場人物・キャスト
サガ | ラスマネ・ウエドラオゴ |
ノグマ | イナ・シセ |
クルガ | ルキエトウー・バリー |
クグリ | アサン・ウエドラオゴ |
映画『掟』のスタッフ
監督 | イドリッサ・ウエドラオゴ |
脚本 | イドリッサ・ウエドラオゴ |
製作 | イドリッサ・ウエドラオゴ |
製作総指揮 | ベアトリス・コルク |
音楽 | アブドゥーラ・イブラヒム |
編集 | リュック・バルニエ |
撮影 | ジャン・モンシニー ピエール・ローラン・シュニュー |