映画『イレイザーヘッド』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

日本では1981年9月12日に公開された映画『イレイザーヘッド』。

この記事では、映画『イレイザーヘッド』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

工業地帯で働くヘンリーは、恋人のメアリーの両親から、彼女が妊娠したと告げられます。そして、メアリーと結婚することにしました。けれど、メアリーが産んだのは、人の形をしていない、不気味な生き物でした。メアリーはその生き物の世話に耐え切れず、出て行ってしまいます。生き物と一緒に残されたヘンリーは、それまでと同じ生活を続けます。しかし、次第に幻を見るようになってしまいます。

映画『イレイザーヘッド』のあらすじ(ネタバレなし)

ヘンリー・スペンサーは、印刷工として、フィラデルフィアで働いていました。ある日、ヘンリーがアパートに帰ると、恋人であるメアリーの家に、食事に招待されます。メアリーの家で、ヘンリーは、メアリーが妊娠したことを知らされます。そして、ヘンリーは、メアリーと結婚することを決心します。しかし、メアリーが産んだのは、人かどうかも分からない、不気味な生き物でした。その生き物は、食事をせず、甲高い鳴き声を上げます。それに耐えきれなくなったメアリーは、ヘンリーと生き物を残して出て行ってしまいました。その後もヘンリーは生き物と暮らし続けますが、次第に幻覚を見るようになります。

映画『イレイザーヘッド』のみどころ

「イレイザーヘッド」の見どころは、デヴィッド・リンチ作品らしい、独特の世界観です。きれいな構図にグロテスクなシーン、シュールなギャグなど、様々な要素が取り込まれています。また、全体を通して、比喩的なテーマになっているのも特徴です。メインストーリーの裏で、比喩のストーリーが同時進行しています。そのため、人によっては、ただ視聴しただけでは、どういった意図で作られたのかがわからないかもしれません。しかし、比喩の意味を知った上で視聴すると、捉え方が大きく変わるでしょう。そうして、複数回視聴することで、全く異なる楽しみ方ができるのも魅力です。

映画『イレイザーヘッド』の解説

「イレイザーヘッド」は、1977年に公開されたアメリカ映画です。アメリカを代表するデヴィッド・リンチの、初めての長編映画です。制作チームは5人で、リンチは監督や脚本だけでなく、美術や特殊効果も担当しています。そして、個人資金で製作されたため、予算が少なく、撮影には5年がかかっています。そのような、個人制作に近い形で作られた作品であるため、公開当初の成績は良くありませんでした。しかし、レイトショーでの公開が、作品の雰囲気と合っていたため、大勢の観客から高評価を受けました。そして、現代では、後世に残すべき映画として、アメリカ国立フィルム登録簿に登録されています。

映画『イレイザーヘッド』の感想

「イレイザーヘッド」は、不気味な雰囲気である上に、グロテスクな描写も数多く登場します。そのため、人を選ぶ作品と言えるでしょう。しかし、作品としての完成度は非常に高く、奥が深いです。したがって、解説ありとなしで、複数回視聴することをおすすめします。

映画『イレイザーヘッド』の登場人物・キャスト

ヘンリー・スペンサージャック・ナンス
メアリー・エックスシャーロット・スチュアート
ミスター・エックスアレン・ジョゼフ
ミセス・エックスジーン・ベイツ
アパートに住む女ジュディス・アンナ・ロバーツ
ラジエーターの中の少女ローレル・ニア
惑星の男、窓際の男ジャック・フィスク
少女チェンバース・リンチ

映画『イレイザーヘッド』のスタッフ

監督デヴィッド・リンチ
脚本デヴィッド・リンチ
製作デヴィッド・リンチ
音楽デヴィッド・リンチ
ファッツ・ウォーラー
ピーター・アイヴァース
撮影フレデリック・エルムス
ハーバート・カードウェル
編集デヴィッド・リンチ