映画『サスペリア』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

日本では1977年6月25日に公開された映画『サスペリア』。

この記事では、映画『サスペリア』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

バレエダンサーを夢見てアメリカからドイツの名門校にやってきた少女スージー。

しかし、到着早々不審な出来事を目の当たりにし、何故か学校にも入れてもらえず困惑する。
改めて学校を訪れ、無事入学し、レッスンをスタートさせるスージーだったが、同僚生徒から学院に関する妙な噂を聞かされ、不安を抱く。

それからも奇妙な出来事が続発し、生徒たちが次々に謎の死をとげていく…

イタリアン・ホラー界のマエストロ、ダリオ・アルジェントが世界に一躍その名を知らしめた傑作オカルトホラーです。

映画『サスペリア』のあらすじ(ネタバレなし)

ドイツにあるバレエの名門校に入学するため、ニューヨークからやって来たアメリカの少女スージー。空港に到着し、タクシーで学校に向かう途中、バレエ学院の建物から一人の女生徒が慌てて飛び出してくるのを目撃する。彼女は、意味不明な言葉をつぶやきながら、林の中へ消え去ってしまう。その後彼女は、逃げ込んだ友人のアパートで何者かに襲われ、謎の死を遂げる。

一方、学院で副校長や主任教師と面会し、レッスンをスタートさせたスージーだったが、不安と疲れからか早々に倒れこんでしまう。相部屋の同僚サラと仲良くなったスージーは、彼女から学院にまつわる不穏な噂を聞かされる。その後も、学内で頻発する奇怪な出来事や、続発する事件に恐怖を募らせていく。

映画『サスペリア』のみどころ

ダリオ・アルジェントは、もともと「ジャーロ」と呼ばれるイタリア産スリラーを得意とする監督でした。本作『サスペリア』はアルジェントにとっては初のオカルトホラーになりますが、ジャーロ映画で培った独自の美学ともいうべき、ショッキングで多彩、手を変え、品を変えな残酷描写が特徴的です。

また、イタリアの名女優で、後年はホラー映画に多く出演したアリダ・ヴァリが演じる主任教師タナ―女史をはじめ、盲目のピアニストであるダニエルや、ルーマニア人の下男パブロ、ミステリアスな少年アルバートなど…不気味で謎の多い登場人物がたくさん出てきます。

本作の音楽を手掛けたゴブリンは、イタリアのプログレッシブ・バンドで、アルジェントの多くの作品でコラボレーションしています。映画の不気味な世界観をこの上なく演出している有名なテーマ曲は、ホラー映画史に残る音楽といえるでしょう。

映画『サスペリア』の解説

『サスペリア』は、イタリアン・ホラーの帝王ダリオ・アルジェント監督の作品です。トマス・ド・クインシーの『深き淵よりの嘆息』をモチーフにしたオカルトホラーで、アルジェントとダリア・ニコロディが脚色を手掛けています。

製作は1977年で、この後に作られる『インフェルノ』(1980年)、『サスペリア・テルザ 最後の魔女』(2007年)と合わせて「魔女三部作」の第一作目として作られました。

音楽を担当したゴブリンの奏でる不気味なテーマ曲と、極彩色の照明による色彩美が印象的です。

日本でも同年に公開され、「決して1人では見ないでください」というキャッチコピーが流行語となり、大ヒットしました。

2018年には、ダコタ・ジョンソン主演、ルカ・グァダニーノ監督でリメイクされ、話題になったのも記憶に新しいですね。

映画『サスペリア』の感想

1977年製作と古い作品ですが、リメイクも作られる程の傑作ホラー映画として根強い人気を誇る1本ですね。撮影や演出は、今観ると少しチープに感じてしまうかもしれませんが、CGなどもなかった時代にいかに面白く撮れるか、という気合いと、監督の芸術性を感じることができる映画になっています。

映画『サスペリア』の登場人物・キャスト

スージー・バニヨンジェシカ・ハーパー
ミス・タナーアリダ・ヴァリ
ブランク夫人ジョーン・ベネット
サラステファニア・カッシーニ
フランク・マンデルウド・キア

映画『サスペリア』のスタッフ

監督ダリオ・アルジェント
脚本ダリオ・アルジェント
ダリア・ニコロディ
製作クラウディオ・アルジェント
製作総指揮サルヴァトーレ・アルジェント
音楽ゴブリン
ダリオ・アルジェント
撮影ルチアーノ・トヴォリ