映画『穴』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

日本では1962年4月7日に公開された映画『穴』。

この記事では、映画『穴』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

フランスのサンテ刑務所では、4人の囚人が脱獄計画を練っていました。そこへ、ガスパルという新しい囚人がやって来ます。4人はガスパルを仲間に引き入れて、脱獄計画を実行へと移します。5人は刑務所の外に出るために、床から続く穴を掘り続けます。そうする内に、5人の結束は深まっていきます。そんな中、ガスパルが呼び出され、釈放されることを告げられます。

映画『穴』のあらすじ(ネタバレなし)

サンテ刑務所は、フランスの中でも、トップクラスの厳重さを誇る刑務所でした。そのサンテ刑務所の一室に収監されている4人は、密かに脱獄する計画を立てていました。その計画とは、獄房の床に穴を開け、外に繋がる道を作るというものでした。しかし、4人が計画を実行する前に、ガスパルという5人目の囚人がやって来てしまいます。計画が狂った4人は、仕方なくガスパルを脱獄仲間に引き入れます。そして、5人で穴を掘り続けていきます。そうこうしている内に、計画は順調に進み、5人の仲は深まっていきます。しかし、計画の途中で、ガスパルが刑務所長に呼び出されることになります。

映画『穴』のみどころ

この作品は、緊張感が魅力です。脱獄するメンバーたちは、巡回の目を盗んで、少しずつ穴を掘っていきます。見つかったら一巻の終わりなので、絶対に隠さなければなりません。その緊張感が、見ている人にも伝わるような作りになっています。いつ見つかるかわからない穴掘り作業を、延々と見せられます。さらに、BGMもほとんどなく、穴を掘る音と、脱獄犯たちの息遣いや声だけが聞こえます。そうして、まるで自分がその場にいるような感覚で、ヒヤヒヤしながら見られるのが楽しいです。また、脱獄を成功させるために、限られた道具を使って、色々な脱獄アイテムを作るのも面白いポイントです。

映画『穴』の解説

「穴」は、1960年に公開されたフランス映画です。実際に発生した脱獄事件をテーマにした小説を、原作としています。その小説を書いたのは、脱獄犯のひとりであるジョゼ・ジョヴァンニです。また、脱獄犯のメンバー役でキャスティングされているジャン・ケロディも、脱獄犯のひとりです。そして、他の主要キャストも、映画出演の経験がない新人ばかりです。しかし、作品としてのクオリティは高く、監督であるジャック・ベッケルの傑作のひとつとされています。さらに、第13回のカンヌ国際映画祭にも出品されました。ジャック・ベッケルは、この作品が公開される前にこの世を去ったため、この作品が遺作となっています。

映画『穴』の感想

脱獄をテーマにしている映画は数多くあります。しかし、この作品のように、実際の脱獄犯をキャスティングしているものは他にはないでしょう。そのキャスティングも含めて、リアリティのある仕上がりに仕上がっているのが「穴」の特徴です。そのため、リアルな脱獄ものを見たいという人は、ぜひ視聴してみてください。

映画『穴』の登場人物・キャスト

ガスパルマーク・ミシェル
ロランジャン・ケロディ
ジェオミシェル・コンスタンタン
マニュフィリップ・ルロワ
ボスランレイモンド・ムーニエ
ニコールカトリーヌ・スパーク

映画『穴』のスタッフ

監督ジャック・ベッケル
脚本ジャック・ベッケル
ジョゼ・ジョバンニ
ジャン・オーレル
製作セルジュ・シルベルマン
音楽フィリップ・アルチュイス
撮影ギスラン・クロケ