
日本では2001年3月23日に公開された映画『イディオッツ』。
この記事では、映画『イディオッツ』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
カレンは、レストランで障がい者のフリをする集団と出会います。彼らの目的は、障がいというだけで決めつけてしまう、人々の本性を暴くことでした。カレンは、その集団と一緒に生活をすることにします。カレンを加えた集団は、近くに別荘を借りようとする夫婦や、役所の職員を相手に、奇行を繰り返します。しかし、あることがきっかけで、メンバーの仲に亀裂が入ってしまいます。
映画『イディオッツ』のあらすじ(ネタバレなし)
カレンはある日、レストランで食事をしている際に、障がい者の集団に出会います。その集団のひとりに好かれたカレンは、集団についていくことにします。そして、レストランを出た集団が、障がい者のフリをする人達だということを知らされます。彼らは、障がい者というだけで偏見持つ人たちの本当の姿を暴くために、わざと障がい者のフリをしていました。カレンは、その集団と共に暮らすことを決心します。そんなある日、集団のひとりを、家族が連れ戻しにやってきます。メンバーはそれに抵抗しますが、リーダーのストファーは、家族を優先させます。そのことがきっかけで、集団の仲が次第に悪くなっていきます。
映画『イディオッツ』のみどころ
「イディオッツ」は、触れてはいけないような部分に、容赦なく触れている作品です。障がいを持つ人を演じることで、障がい者を受け入れたフリをしている人の偽善を暴くというテーマとなっています。そのようなテーマは、不謹慎ということで、取り上げられることは少ないです。しかし、この作品では、冒険的に取り上げています。そして、視聴している人が、考えさせられる作品でもあります。理性によって本能を抑え込んだ自分は、本当に自分自身なのかが問われます。さらに、モラルを重視する社会に対する、風刺作品にもなっています。したがって、どう感じるのかを知るために、最後まで視聴してみた方が良いでしょう。
映画『イディオッツ』の解説
「イディオッツ」は、1998年に公開されたデンマーク映画です。デンマークで起こった、ドグマ95という映画運動の第2作目に当たります。そして、ドグマ95のルールである「純潔の誓い」に則って作られています。セットでの撮影や、特殊効果を禁止するというルールです。さらに、手持ちカメラで撮影されたため、ホームビデオのような仕上がりになっているのが特徴です。その上、出演者のセリフは、ほとんどがアドリブです。そうして、フィクションでありながら、ドキュメンタリ―に近いモキュメンタリーとなっています。この作品はカンヌ国際映画祭にノミネートされました。その他にも、デンマークを代表するホディル賞や、ヨーロッパ映画賞でも受賞しています。
映画『イディオッツ』の感想
「イディオッツ」は、不謹慎と捉えられてもおかしくない内容となっています。そのため、人を選ぶでしょう。しかし、メッセージ性が強く、考えさせられる作品でもあります。なので、受け入れられなくても、最後まで視聴してみた方が良いです。
映画『イディオッツ』の登場人物・キャスト
カレン | ボディル・ヨルゲンセン |
ストファー | イェンス・アルビヌス |
イェップ | ニコライ・リー・カース |
ジョセフィーヌ | ルイーズ・ミエリッツ |
映画『イディオッツ』のスタッフ
監督 | ラース・フォン・トリアー |
製作総指揮 | ピーター・オールベック・イェンセン |
脚本 | ラース・フォン・トリアー |
撮影 | ラース・フォン・トリアー クリストファー・ニューホルム イェスパー・ヤーギル カスパー・ホルム |
編集 | モリー・ステーンスゴー |
音楽 | キム・クリスチンセン |
録音 | ベア・ストライト |