
日本では2015年4月18に公開された映画『ザ・トライブ』。
この記事では、映画『ザ・トライブ』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
ろうあ者の子どもが暮らす寄宿学校では、不良グループが様々な犯罪行為をしていました。そこへ転入してきたセルゲイは、不良グループに目を付けられます。しかし、メンバーのひとりに勝ったことで、不良グループの仲間に加わります。セルゲイは不良グループのメンバーとして、強盗や売春斡旋などに加担します。そして、メンバーのひとりであるアナと、距離を近付けていきます。
映画『ザ・トライブ』のあらすじ(ネタバレなし)
ろうあ者の子どもが暮らす寄宿学校に、セルゲイという少年がやって来ます。その寄宿学校では、不良グループが幅を利かせていました。セルゲイは、新参者ということで、不良グループから目を付けられます。そして、喧嘩で不良グループのメンバーに怪我を負わせたことで、仲間として迎えられます。不良グループは、強盗や売春などの犯罪行為をしていました。彼らの仲間になったセルゲイは、その犯罪に加担していきます。そこで、売春を担当しているアナと出会い、距離を近付けていきます。そんなある日、売春斡旋を担当していたメンバーが事故によって命を落としてしまいます。セルゲイは、そのメンバーの後任に選ばれます。
映画『ザ・トライブ』のみどころ
「ザ・トライブ」の見どころは、ろうあ者にスポットが当てられている点です。そして、ろうあ者と犯罪という、2つのテーマを組み合わせた非常に珍しい作品となっています。さらに、会話やBGMがない点も個性的です。登場人物は手話によって会話をし、それを解説する字幕もありません。視聴する人は、登場人物の仕草や表情、手話の動きなどから、会話の内容を把握するようになっています。また、耳が聞こえる俳優がろうあ者を演じるのではなく、実際のろうあ者が役を担当しています。そのため、フィクションでありながら、ろうあ者の本当の姿を見られる点も見どころのひとつです。
映画『ザ・トライブ』の解説
「ザ・トライブ」は、2014年に公開されたウクライナ映画です。ろうあ者の子どもが暮らす寄宿学校を舞台に、犯罪行為が繰り広げられる様子が描かれています。特徴的なのは、口語による会話がない点です。登場人物は手話によってコミュニケーションを取ります。そして、BGMもないため、生活音のみが聞こえる仕様となっています。また、出演するのは、実際に手話によって生活しているろうあ者という特徴もあります。そのような独特の手法によって作られ、世界中から高い評価を得ています。第67回のカンヌ国際映画祭では批評家週間グランプリを獲得した他、数々の映画賞を受賞しました。
映画『ザ・トライブ』の感想
「ザ・トライブ」は、非常に個性的な映画です。ろうあ者をテーマにした犯罪という、見たことがないテーマに触れられるはずです。そして、登場人物が使用する言葉が理解できなくても、意味はわかるという、不思議な体験ができるでしょう。
映画『ザ・トライブ』の登場人物・キャスト
セルゲイ | グレゴリー・フェセンコ |
アナ | ヤナ・ノヴィコァヴァ |
スヴェトカ | ロザ・バビィ |
ゲーラ | オレクサンダー・ドジャデヴィチ |
マカール | イワン・ティシコ |
キング | オレクサンダー・オサドッチイ |
スクニール | オレクサンダー・シデリニコフ |
ノラ | マリナ・パニヴァン |
歴史教師 | リュドミラ・ルデンコ |
映画『ザ・トライブ』のスタッフ
監督 | ミロスラヴ・スラボシュピッキー |
脚本 | ミロスラヴ・スラボシュピッキー |
製作 | イヤ・ミスリツカ ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ |
撮影 | ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ |
編集 | ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ |